AWSリザーブドインスタンスの購入手順

リザーブドインスタンスとは？

リザーブドインスタンスは、一定期間の使用を予約することでコストを大幅に削減できるインスタンスです。通常のオンデマンドインスタンスと異なり、契約期間中の使用を約束することで、最大で72%の割引を受けられる点が特徴です。

1. リザーブドインスタンスの種類を理解する

リザーブドインスタンスには複数のタイプが存在します。

• 標準リザーブドインスタンス: 3年間の長期契約により、コスト削減が最も大きい。
• コンバーティブルリザーブドインスタンス: 途中でインスタンスの種類を変更可能。ただし割引率は標準タイプよりもやや低い。
• スポットリザーブドインスタンス: 短期的な需要に応じてインスタンスを安価に利用するオプション。

どのタイプを選ぶかは、あなたのワークロードに依存します。頻繁にリソースを変更する必要がある場合、コンバーティブルタイプが向いているかもしれませんが、固定的なワークロードには標準リザーブドインスタンスが最適です。

2. AWSマネジメントコンソールからリザーブドインスタンスを購入する

次に、具体的な購入手順を解説します。

1. AWSマネジメントコンソールにログイン: まず、AWSアカウントにサインインし、マネジメントコンソールにアクセスします。
2. EC2ダッシュボードに移動: メインメニューから「EC2」を選択し、インスタンス管理画面に移動します。
3. リザーブドインスタンスの購入ページへ: 左側のメニューから「リザーブドインスタンス」を選択し、購入ページに進みます。
4. インスタンスタイプとリージョンを選択: 使用するインスタンスのタイプと、利用するリージョンを選びます。リージョンは料金にも影響を与えるため、注意深く選択する必要があります。
5. 期間と支払いオプションを選択: 1年契約または3年契約を選び、支払いオプションを選択します。支払い方法には「全額前払い」、「部分前払い」、「後払い」があり、それぞれのオプションに応じて割引率が変わります。

ここまでの流れで、リザーブドインスタンスの基本的な購入が完了します。特に、全額前払いは長期的にコストを最も節約できるため、予算に余裕がある場合はこのオプションを検討する価値があります。

3. 購入後の管理と監視

リザーブドインスタンスは購入後も適切に管理しなければ、十分な効果を発揮できません。以下のポイントを押さえて、管理を行いましょう。

• インスタンスの使用状況を定期的にチェック: AWS Cost Explorerなどのツールを活用し、リザーブドインスタンスの利用状況を確認しましょう。リザーブドインスタンスを十分に活用しているかを可視化することが大切です。
• 契約終了前に更新を検討: リザーブドインスタンスの契約が終了する前に、次の契約を検討しましょう。終了後にオンデマンド料金が適用されると、思わぬコスト増につながる可能性があります。

4. 他の割引オプションとの比較

AWSでは、リザーブドインスタンス以外にもコスト削減のための様々なオプションが提供されています。例えば、Savings Plansはインスタンスタイプに依存しない柔軟な割引オプションで、リザーブドインスタンスよりも使いやすい場合があります。

まとめ

AWSリザーブドインスタンスは、長期間にわたるワークロードを予測可能である場合、非常に有効なコスト削減手段です。しかし、その割引を最大限に活かすためには、使用状況の定期的な監視や、他の割引オプションとの比較を行い、適切な選択をすることが求められます。リザーブドインスタンスの購入は一見複雑に感じるかもしれませんが、上記のステップに従うことで、効率的かつ戦略的にコストを管理することができるでしょう。